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ご意見ありがとうございます

■林雄司さま■

『サクサクわかる経済の仕組み』

サクサクわかる世界経済の仕組み (メディアファクトリー新書)サクサクわかる世界経済の仕組み (メディアファクトリー新書)
(2011/08/29)
青木裕司、片山まさゆき 他

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「サクサクわかる世界経済の仕組み」を読んだ。同じ著者の前作「サクサクわか
る現代史」ではイギリスが世界の混乱の元凶だったが、今回はアメリカが原因で
あることがわかった(そんな単純な読解でいいのだろうか)。
アメリカは戦争で国内設備が壊れなかったから1980年代に1930~40年の設備で生
産していたのが赤字の一因と書いてあってなるほどと思った。
経済の話をそういう具体的なところにリンクして説明されるとすっきりする。

最近ネットで見かけた「製造業は新入社員の仕事」という文章を読んで納得して
いたのだけど、
http://d.hatena.ne.jp/mizuiro_ahiru/20110914/p1
(かいつまむと製造業は新興国の産業であって、日本は製造業にこだわるべきで
はないという話)
この本を読むと結局製造業で盛り上がっている国が世界経済の中心になっている
のではないかと思う。
1950年代のアメリカしかり、いまの中国しかり。

どこの会社でも古くからある製造業だけではだめだから新規事業(ソフト産業的
な)を興して新たな柱に!なんてはりきってみたものの新規事業が大コケという
パターンがある。製造業のあとの産業がどうも盛り上がらないのは国レベルでも
一緒なのかもしれない。

なんて人ごとのように書いてみたものの、僕は社会人になってずっと新規事業を
担当しています。焦るわー。


(ご寄稿)
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■佐野衛さま■

『サクサクわかる世界経済の仕組み』

サクサクわかる世界経済の仕組み (メディアファクトリー新書)サクサクわかる世界経済の仕組み (メディアファクトリー新書)
(2011/08/29)
青木裕司、片山まさゆき 他

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 最近の世界経済はどこでも危機に瀕している。
実体経済からの乖離を始めた金融経済の台頭は、カジノ資本主義といわれて久しい。
情報システムの進化によって世界の金融の動きは激しさをましている。
「サクサクわかる世界経済の仕組み」にはその経過がわかりやすく書かれている。
富の集中化(金融経済)と失業率の高止まり(実体経済)に対する
ウォールストーリトデモによる抗議はこれからも世界規模に発展しそうな気配を見せている。
その意味でこの本は必読書といっていいだろう。こうした情況を招いた経過がよく理解できるからである。

ただ「仕組み」というと「法則」や「原理」のイメージになってしまうが
ここでは、このように「仕組んできた」という歴史性のほうが強い。
その意味ではこれからどうしてゆくのか、
この本から新たな「仕組み」が発想されれば、革新的な経済政策が生まれてくれるだろう。

(ご寄稿)

ご意見ありがとうございます

■古田雄介様■

やっぱ完璧な羊頭羊肉な本は嬉しい~『死体入門』『江戸将軍が見た地球』

 タイトルから想像される内容と、実際の中身にズレがある本は意外と多い。新鮮みのない噂話だけで作っちゃった『衝撃! ○○の真実』的な羊頭狗肉本は無視しても、「羊頭羊&狗肉」や「羊頭羊肉(※ただし、後半は骨と皮も入る)」みたいなものはザラ。やっぱり人間が作るものだから、看板どおりの作品を目指しても、ネタ不足から賑やかし的に不要な内容を混ぜたり、途中で入れ込みすぎてちょっとコンセプトがズレてしまったり、というのは多少出てくる。

 それでもトータルで面白ければ全然OK。・・・OKだけども、ラストまでコンセプト通りで突っ走る本の爽快な読後感は格別だ。てことで、今回は「ご意見番通信」用に、“羊頭羊肉”なメディアファクトリー新書2冊を紹介したい。


●『死体入門』/法医学者 藤井司

 法医学の世界で生きてる藤井氏が、人間の死と死体、死体をとりまく環境について淡々と解説した一冊。著者の経歴から、死体に関する濃い情報が読めるのは想像に難くないが、それ以上に嬉しいのは、本気で死体の入門書として作っていること。

 第1章「死体とは何か」では、魂の重さを計った100年前の実験例や時代や国ごとの死の定義をトリビア的に伝えて、第2章「人が死ぬということ」で、腐乱や白骨化などの死体の状態変化をガッツリ解説している。そこから第3章「ミイラに込めた願い」で、再び国際色豊かなトリビアを盛り込みつつ、世界中にある普遍的な死生観に言及。ようやく法医学の専門性が強まるのは、死体が処理される実際の流れを追った第4章「死体をとりまく世界」から。そして、直後の第5 章「死体の利用法」で、死体研究の成果を伝えて本編が終る。死の定義をキャッチーなネタで説明して引き込み、死体の種類から実際の現場と成果へと、階段を上るようなスムーズな流れで読者を誘導しているのだ。

 もし法医学者としての知見に頼って本を作っていたら、全体的に「法医学入門」的な雰囲気がきつくなって、とっつきにくくなっていたと思う。タイトル通りの「死体入門」になっているのは、専門家の立場を一旦置いて、一般的な視点から死体を見つめ直してた結果じゃないだろうか。あらゆる角度から「死体」を眺めて、様々な観点から面白い部分を拾ってきたような、音楽CDのベスト盤的な印象。あぁ、「入門書」とほぼ同義か。

 「分かる奴だけ付いてこい」的なスタンスの教授が教える授業も面白いけど、多くの人に安心して薦められるのは、「死体はこんなに興味深いんだよ」と語りかけてくれる教授の授業。ということで、グロ系が嫌いな人にもプッシュしたい。


●『江戸将軍が見た地球』/歴史学者 岩下哲典

『死体入門』がベスト盤だとしたら、『江戸将軍が見た地球』はコンセプトアルバム的な本といえる。タイトルの通り、江戸時代の将軍が当時の世界情勢をどれだけ掴んでいたのか、初代の家康から15代の慶喜まで順を追って伝える内容。この独特の切り口は、徹底的に視点を絞り込んだスタンスによって面白みが倍増している。

 総合的な歴史書のような俯瞰的な視点や複数の重要人物の視点はざっくりとそぎ落として、あくまで各時代の将軍(や事実上の最高権力者)周辺に立って展開しているのが見所。これにより260年の時代の流れが、驚くほどハイスピードで頭に入ってくる。

 各世代のセクションでは、その世代の幕府がとった外交政策の背景を説明するために、トップの政治手腕や性格、当時の国内情勢などを盛り込んでいるが、それ以外の余談はほとんどなかった印象だ。余計な回り道を作らないで、一直線に各時代の「江戸将軍が見た地球」をサクサク解説する。ページ数の関係かもしれないが、これが読んでいるときのスピード感を生んでいると思う。

 この速度で読み進めると明治維新まであっという間だ。そして、慶喜が表舞台から去ると本編も終了する。残るは4ページの「おわりに」や参考文献だけ。最後まで疾走感が持続して、最後はカットアウトですっきり感じだった。日本史は中学生時代に習ったきりで、戦国時代や幕末趣味もないという個人的な事情も、読後の好印象に拍車をかけているのは事実。でも、切り口が個性的だから、けっこうな歴史マニアでも、僕と同じくらいの新鮮さを感じる気もする。

(出典:古田雄介のブログ 2011年10月10日)

ご意見ありがとうございます

■古田雄介さん■

ワクワクする切り口ってのは確かにある
~メディアファクトリー新書のレビューを通して


 どんなジャンルであれ、その道ウン十年 の専門家の話っていうのは、素材としてはほぼ間違いなく面白い。でも、語り手が素人にとっての面白いポイントを把握していないと、専門用語や業界内の定説 みたいな“アク”が前面に出てきて、一部の人しか楽しめない代物になってしまう。逆に、素人の興味を増幅させるように意識して料理してくれれば、マニアッ クな題材でも万人がワクワクするような作品に仕上がる。

 メディアファクトリーは、そういう切り口で語っている本がけっこう多くて昔から注目していた。そして先日、幸運なことに、同社から新書をレビューする「ご意見番通信」参加の機会をいただいたので、今後は機をみて同社の新書レビューを書こうと思う。とりあえず、今回は3冊。

●『事情のある国の切手ほど面白い』/郵便学者 内藤陽介

  切り口の妙でワクワク感を増幅させる典型例がこれ。僕は切手収集の趣味はないし、世界情勢も関連書籍を何冊も読んで追いかけるほどには興味がない。それで も、「国家レベルのデリケートな事情がつまった切手」の話は聞きたくなってしまう。そのエピソードが200ページ足らずのなかに、63連発で収納されてい る。ひとつの切手につき適度な濃さの情報がつまっているので、硬派なトリビアを貪り喰う感じでサクサク読ませてもらった。満足。

 ただ、 少し残念なのは、筆者である内藤陽介氏の主義主張がたまに煩わしく感じるところ。特に、東アジア諸国とのエピソードでは、客観性よりも保守派の日本人とし ての立場で語られる傾向が強かった。そりゃ気持ちは分かるけど、この本のなかではタイトルのとおり、切手に隠れた諸国の事情を「面白がる」姿勢を徹底して ほしかったかな。たまに憤慨しちゃっているのは、もったいない。

 まぁ、「ちょっと偏屈な先生が教鞭をとる面白い授業」という感じで、少し距離を置いて読めば、すごく楽しめる一冊だと思う。


●『沈没船が教える世界史』/水中考古学者 ランドール・ササキ

  いっぽうで、フラットな視点で世界の断片を教えてくれるのが、こちら。世界各国の沈没船から、歴史をたぐる水中考古学者のランドール・ササキ氏による一冊 だ。水中考古学自体、「沈没船」という一般的には珍しい題材と「世界史」というメジャーな題材を結びつける、魅力的な切り口の学問といえるが、その面白み を前面に出して構成しているのが嬉しい。

 特に世界各地の沈没船を紹介する1~3章までは、地道なサルベージ作業の描写のあとに、拾い上 げられた数百年前の食器や胡椒などの積荷の意義と背景を解説し、そこから世界史の裏付けや新事実の証明に持っていくという、読者にとって一番カタルシスを 感じやすい構成がベースになっているので、誰でも楽しめるはず。そこから4章の「沈没船発掘マニュアル」という少し専門色の強い内容に入り、ラストの5章 は水中考古学者としての筆者の主張が盛り込まれる流れだが、3章までで沈没船の魅力にどっぷりはまっていたら、エンタメ色が薄れていく最後まで抵抗なく読 めると思う。

 文体や内容にクセがないので、自分の知らない学問の世界を覗いてみたいというニーズを満たしたいなら、かなりオススメかな。


●『働かないアリに意義がある』/進化生物学者 長谷川英祐

  最後は、かなり控えめにビジネス書的な視点を加えた一冊。タイトルから、アリや蜂などの集団で生活する社会性生物の生態を取っかかりにして、人間社会での 様々な生き方を説く内容かなと思ったけど、まったく違った。あくまでメインは社会性生物。彼らの挙動や生態の面白みを真正面からガツンと読ませる構成に なっている。その太い柱の周辺に、たまに申し訳程度に「我々の社会に置き換えると~」的なビジネス書色がみられるくらいだ。

 ビジネス書をうさんくさく感じる僕としては、この予想の裏切りは爽快だった。教訓やライフハックの類はいらない。知識欲だけ満たしてくれればいいんだよね。

  そして、専門家が書いているだけに、本書からも濃い知識がサクサク入ってくるから心地良い。仲間と比べてサボる働きアリや、仲間を出し抜いて繁殖しようと する“タダ乗り”なカビみたいに、集団のなかで一見非合理な挙動をする奴らにも、ちゃんと存在の理由がある。それが筆者自身の実験結果や信じるに足る学説 を引用して説明されているので、説得力がすごい。この本も最終章近くは学術色が強くなるけど、導入からひとつ一つ「なるほど」と相づちを打っていけば、 まったくの素人でもラストまで楽しみ尽くせると思う。

(出典:古田雄介のブログ 2011年10月4日)

プロフィール

ご意見番係

Author:ご意見番係
「この方にウチの新書を読んでほしい!」「お叱りでもいい、感想が聞きたい!」と新書編集部が勝手にお願いし、ご意見番就任を快諾してくださった方々です。(お名前は50音順)

■石原壮一郎(コラムニスト。「朝日新聞be」で「職場の理不尽Q&A」連載中)
■榎本 秋(著述業。日本史や中国史、ライトノベルについての執筆を行う)
■岡崎武志(古本ライター)
■北尾トロ(フリーライター。『季刊レポ』編集発行人。「杉並北尾堂」店主)
■小飼弾(ブロガー。書評を中心とするブログは月間100万PVを誇る)
■佐野衛(コラムニスト。元東京堂書店本店店長。本に関する講演会等で活躍中)
■白川浩介(「オリオン書房」書店員)
■白木賢太郎(筑波大学准教授。タンパク質学者。イシス編集学校で師範代を務める)
■田中貴子(甲南大学文学部教授)
■ちきりん(ブロガー)
■永江朗(フリーライター。早稲田大学文学学術院教授。著書は『本の現場』等多数)
■花本武(『ブックス・ルーエ』書店員)
■林雄司(『webやぎの目』『デイリーポータルZ』webマスター。執筆とイラストも)
■日沖桜皮(「桜風舎」社長・作家)
■舟木幹男(「紀伊国屋」書店員)
■古田雄介(フリーライター)
■森山和道(サイエンスライター。科学技術分野全般を対象に取材執筆)
■山形浩生(翻訳者)
■山口浩(駒澤大学准教授。専門はファイナンスと経営学)
■横山ケンスケ(東京カルチャーカルチャー店長。これまで2000本以上のイベントを実施)

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